セーターが暖かいのはなぜ?|ニットは素材選びが大事です

2021/01/08

セーター 冷え対策

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セーターが暖かいのはなぜ?|ニットは素材選びが大事です

冬に欠かせないセーターやカーディガンなどのニットはどうして暖かいのでしょうか。
それは、保温性を高める性質があるからです。

セーターなどのニット製品が暖かい理由
  1. 体温の熱がセーターに伝わるから
  2. 暖かい熱が繊維間にとどまり「デッドエア」となるから
  3. 素材自体にも発熱性があるから

この記事では、

  • セーターなどのニット素材はなぜ暖かいのか
  • その中でもアルパカ素材はどうして抜群に暖かいのか
  • 暖かくなる重ね着の仕方(レイヤリング)
についてご説明いたします。

アルパカコートの暖かさの秘密は、「アルパカコートの特徴 ~暖かさや購入時のポイントなど~」の記事でご紹介しています。

セーターの暖かさを構成する要素

セーターを編んでいるイメージ

厳しい寒さをやわらげてくれるセーターなどのニット素材が暖かいのは、保温性があるからです。
保温性とは、かみ砕いていうと、暖かい空気をとどまらせる性能のことです。

熱には温度の高い方から低い方へ流れる性質があり、その流れを遮断することで保温性は高まります。

保温性を高めるためには

保温とは読んで字のごとく、温度を保つことです。

ところで、自ら発熱しているわけでもないのにニットはどうして温度が保たれるかというと、みなさんの体から放出される体温の熱がニットに伝わるからです。

ニットはこの体温の熱を取り込んで閉じ込めます。
これが保温性の果たす役割です。

そこで重要になってくるのが「デッドエア」と呼ばれるものです。

デッドエアとは

服と体の間にある暖かい空気のことを、アウトドア用語で「デッドエア」と言います。

デッドエア[dead-air]は直訳すると停滞空気という意味です。
デッドエアを作るには、高い気密性と多くの空気層を作ることが大切です。

気密性が低いと、隙間から暖かい空気が逃げて冷たい空気が入り込んでくるので、暖かい温度は保てません。
また、空気層が少ないと空気の移動(対流現象)が起こり、暖かい空気が分散・移動してしまいます。

熱は空気の対流が起こることによって伝わる性質があるので、暖かい空気がなるべく動かない状態を作ること、つまり、デッドエアが鍵になります。

ニットが暖かい理由

デッドエアを作りやすい構造

セーターやカーディガンなどのニット素材は、何本もの糸を編み込むようにして作られています。

ニット素材のアップ写真。細かい繊維が複雑に絡み合っています。

複雑に絡み合った繊維には多くの隙間が生まれます。
この隙間に空気が入り込むこと(空気層)、そして、複雑に絡み合った構造がその空気を動きにくくしている(気密性)のでニット素材は暖かいのです。

特に、ウール、カシミヤ、アンゴラ、アルパカ、モヘヤ、ヤク、ビキューナなどの動物性繊維(いわゆる獣毛)はとても細く、複雑に絡み合っています。

空気がたくさん入る隙間が多いので、こうした動物性繊維は温かい素材が多いのです。

体温から熱を受け取りやすい

ニットの着方も暖かくなる秘密が隠されています。

通常、ニットは肌着やシャツの上に着ます。
これにより体温からの熱が伝わりやすく、ニット内の空気が温まりやすくなっています。

常に暖かい空気に保たれていることで保温性が高く、暖かさが維持できます。

吸湿性・発熱性もポイント

その他にも、動物性繊維には暖かい秘密があります。
それは、吸湿性・発熱性です。

吸湿性とは人間の体から出る不感知性の湿気(厳密に言えば蒸気となった汗)を吸い取ってくれる機能です。
この湿気を吸収すると熱を発する性質(発熱性)があるため、体が冷えにくいのです。

ちなみに、動物性繊維は湿気を吸ってもすぐに放出しようとする力(放湿性)があるので、カラッとして快適な状態を維持します。

保温性を高める重ね着の仕方

ニット素材を着れば暖かくなるのは確かですが、重ね着の仕方(レイヤリング)も大切です。

こちらではより保温性が高まる着方についてもご説明いたします。

アウターを着る

アウター(コート)を着る女性のイメージ

ニットは内側にデッドエアを蓄えやすい性質があるものの、それ自体が熱を遮断するわけではありません。

ですから、外気が冷たいと蓄えた熱は外にどんどん流れていってしまうのです。

室内ではそれほどでもないですが、屋外ではニットをアウターにしても保温力が発揮できません。
そこで、外気を遮断するアウターの登場です。

アウターは外気を遮断する力に優れているので、ニットの熱が逃げにくくなります。
ニットとアウターの間に空気層ができることで保温の役割を果たし、より暖かくなるように手助けしてくれます。

適切なインナーを着る

インナーシャツを着ている女性のイメージ

ニットの内側に着る素材も大切です。

前述の通り、体温の熱はニットに伝わってそこにとどまります。
ですから、効率よく熱を伝えられるようにしなければなりません。

インナー選びは体が冷えないよう、汗を素早く吸い取って拡散してくれるものを選びましょう。

天然繊維では、綿やシルクなどがこれにあたり、肌ざわりも申し分ありません。
ただ、それ以上におすすめなのは、機能素材を使用している下着です。

化学繊維が主体となりますが、吸湿速乾性の点では天然繊維よりも優れています。
近年では肌ざわりの良いものも開発されていますので、探してみてください。

暖かい重ね着の方法についてより詳しく知りたい方は、「ニットをより暖かくする重ね着はコレ!」の記事をご覧ください。

アルパカがニット製品のなかで群を抜いて暖かい理由

アルパカが暖かい理由。放牧されたアルパカの様子

多くの動物繊維の中でもアルパカの暖かさは抜群です。
なぜでしょうか。

それは、

  • 繊維が細い
  • ストロー状の構造

が関係しています。

アルパカ素材について詳しく知りたい方は、「アルパカ毛の特徴について ~素材特性やメリット・デメリットがまるわかり~」の記事をご覧ください。

<おすすめのアルパカニットはこちらから>

繊維が細い

前述のように繊維が細いと複雑に絡み合いやすく、小さな空気の層をたくさん含むようになります。

空気の層は小さければ小さいほどとどまりやすくなるので、多くのデッドエアが生まれます。
このため、アルパカは暖かいのです。

素材 繊維の細さ
ウール 17~40μ
カシミヤ 15
モヘヤ 11~90μ
アンゴラ 30~120μ
アルパカ 23~30μ
(単位はミクロン=1000分の1mm)

ストロー状の構造

アルパカよりも繊維の細い獣毛はいくつかあります。
それでもアルパカの方がより暖かいのは繊維の構造に決定的な差があるためです。

アルパカの毛は一本一本がストロー状になっており、内部は空洞です。
空洞にも空気がとどまるので、毛の内側と外側にデッドエアを作りやすい構造になっています。

そのため、同じ繊維量でも蓄えられるデッドエアがたくさんあり、一説によるとウールの8倍、カシミヤをも凌ぐ保温性があると言われています。

アルパカ素材とカシミヤ素材の違いについて詳しく知りたい方は、「【徹底比較】アルパカとカシミヤ ~暖かさや重さ、値段などの違いは?~」の記事をご覧ください。

アルパカタウンについて

アルパカニット専門店「アルパカタウン」では、ペルー政府が公的に認めるアルパカ素材を中心に100種類以上のアルパカニット商品をご紹介しています。

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資本金:100,000千円
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